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「食べログの点数、もう少し上がったらな…」
飲食店を経営していて、こう思ったことが一度もない方は、ほとんどいないのではないでしょうか?
料理には自信がある。接客も手を抜いていない。なのに点数は3.0前後で停滞したまま。周りを見ると、「え、ここよりうちの方が良くない?」と思うお店の方が高評価だったりして、正直モヤっとしますよね。
ネットで「食べログ 点数 上げ方」と調べると、
・裏ワザはあるのか
・有料プランに入れば上がるのか
・業者に頼めば何とかなるのか
いろいろな情報が出てきます。でも、読めば読むほど「結局どれが本当なの?」と余計に混乱してしまう…そんな経験、ありませんか?
先に結論からお伝えします。
食べログの点数は、不正操作では上がりません。
自作自演、やらせ、課金頼み。こうした方法は、ほぼ意味がないのが現実です。ここを知らずに遠回りしてしまう飲食店が、本当に多いです。
ただし、「じゃあ何もできないのか?」と言われると、答えはNO。
点数が上がっているお店には、ちゃんと共通した考え方とやり方があります。それは派手なテクニックではなく、意外と地味で、でも再現性のあるものです。
この記事では、食べログの点数がどう決まっているのかという仕組みから、なぜ多くの店が点数でつまずくのか、そして現実的に点数を上げていくための正攻法を、飲食店の現場目線でわかりやすく解説していきます。
「もう一度ちゃんと理解したい」
「無駄なことはしたくない」
そう思っている方にこそ、読んでほしい内容です。
それでは早速行ってみましょう!
食べログの点数は操作できる?【結論:できない】
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まず一番気になるところから、はっきりさせておきます。
食べログの点数は、意図的に操作することはできません。
これは綺麗事ではなく、現実の話です。
「自分でアカウントを作って高評価を入れたらどう?」
「知り合いに頼んで星を付けてもらえば?」
「業者に頼めば上がるって聞いたけど…」
こうした発想、実はほとんどの飲食店経営者が一度は頭をよぎります。でも残念ながら、今の食べログではほぼ意味がありません。理由はシンプルで、点数は単純な平均では決まっていないからです。
食べログは公式に、点数算出の仕組みとして「ユーザー影響度」を明言しています。つまり、誰が書いた口コミなのかによって、点数への反映度が大きく変わるということです。初投稿や実績の少ないユーザーの評価は、ほとんど、あるいはまったく反映されないケースもあります。
この仕組みがある以上、自作自演ややらせレビューは基本的に通用しません。仮に一時的に反映されたとしても、後から無効化されたり、評価が戻ったりする可能性が高いです。実際、過去には“有名レビュアー”と呼ばれる人たちが問題になり、その影響力自体が見直された事例もありました。
また、「有料プランに入れば点数が上がるのでは?」という疑問もよく聞きますが、これも結論はNOです。食べログは、有料掲載の有無と点数・ランキングは関係ないと公式に明言しています。検索結果での露出は変わっても、点数そのものが上がることはありません。
ここまで聞くと、「じゃあもう打つ手はないの?」と思うかもしれません。でも、ここで諦める必要はありません。操作はできないが、設計はできる。
この違いを理解することが、点数アップのスタートラインです。
点数を無理に動かそうとするほど、遠回りになります。まずは「操作できない」という現実を正しく受け止めること。そこから先に、ちゃんと意味のある打ち手が見えてきます。
食べログの点数はどう決まる?仕組みをわかりやすく解説
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食べログの点数がブラックボックスだと言われる理由は、「計算式が公開されていない」からです。ただし、考え方のヒントは公式FAQの中にしっかり書かれています。ここを理解できるかどうかで、点数への向き合い方は大きく変わります。
◆評価が集まらないと点数が上がらないユーザーの皆様の声を反映させ参考になる指標とするため、影響度を持つユーザーからより多くの高い評価が集まることで、点数が上がる仕組みになっています。例えば、非常に高い評点がついていても、口コミ数が2~3件しかない場合は、評価の件数が少なすぎるため、高い点数がつかない場合があります。
◆口コミが集まりやすいお店・集まりにくいお店
様々な理由から、口コミが集まりやすいお店とそうでないお店があります。 たとえば、人通りの少ない立地のお店、席数が少ないお店、営業時間が短いお店などは、お客様の数自体が限られるため、口コミが投稿されにくくなります。 そのため、口コミの集まりやすさと相関のあるいくつかの要素について、点数算出式の変数のひとつとして考慮する場合があります。
◆評価対象となる口コミについて
お店が通常提供しているメニューとは大幅に異なるメニューについての口コミや、情報が古く参考になりにくい口コミなどについては、点数の算出対象から除外する場合があります。
食べログ
まず押さえておきたいのは、食べログの点数は口コミの単純平均ではないという点です。よく「★4が3人、★2が1人だから平均3.5」といったイメージを持たれがちですが、実際はそうなっていません。
各口コミには「重み」があり、その重みは投稿したユーザーごとに違う仕組みです。
この重みを決めているのが、いわゆる「ユーザー影響度」です。食べログは、食べ歩きの経験が豊富なユーザーの評価を、より強く反映する設計を取っています。逆に言えば、投稿回数が少ない、もしくは影響度が低いと判断されたユーザーの評価は、点数にほとんど影響しない、あるいは全く反映されないこともあります。
ここで勘違いしやすいのが、「投稿件数が多ければ影響度が高い」という考え方です。実は、単純に数を書いていればいいわけではありません。多数の口コミを書いていても、その内容や傾向によっては、影響度がほぼゼロのままというケースもあります。このあたりが、食べログの仕組みをより分かりづらくしているポイントです。
さらにややこしいのが、影響度の基準は完全に非公開だということです。特定のエリアに詳しいと上がるのか、ジャンルが揃っていると評価されるのか、高価格帯が有利なのか。こうした細かい条件は、ユーザー側にもお店側にもわかりません。つまり、「この人に書いてもらえれば確実に点数が上がる」という確実な攻略法は存在しない、ということです。
ユーザー影響度
食べログの点数は、ユーザーの各評価を単純平均したものではありません。
ユーザーに影響度を設定して、点数の算出要素の一つにしています。
影響度は、基本的に食べ歩きの経験が豊富な方の影響を大きくするという考え方のもと、食べログでの投稿をある程度繰り返しているユーザーについてさまざまな要素をもとに設定しています。そのため影響度はユーザーによって異なります。影響度を決める要素
ジャンル別の専門性各ユーザーの影響度はジャンルごとに設定しています。例えば、ラーメンジャンルの影響度が高いユーザーでも、スイーツジャンルのお店にほとんど口コミを投稿していない場合は、スイーツジャンルの点数への影響度は低い、といったケースが存在します。
食べログ
ユーザーの状態による影響度の調整ステルスマーケティングなどの不正行為の可能性があると判断されたユーザーには、点数への影響度を付与しません。
また、飲食店関係者と判断されたユーザー、「グルメ著名人」、食べログ運営関係者など特定の立場にある方々については、評価の公平性・中立性を担保するため、点数への影響度を付与しません。
もうひとつ重要なのは、口コミが多いのに点数が付かない、もしくは低いままのお店が存在する理由です。これは、影響度を持つユーザーの評価が集まっていないためです。数はあるのに点数が伸びない。この状態に陥っているお店は、実はかなり多いです。
ここまでをまとめると、食べログの点数は
・誰が書いたか
・どの評価がどれだけ重みを持つか
・それらが時間をかけて蓄積される
この3つの要素で決まっていると考えると、イメージしやすくなります。
だからこそ、点数を「一気に動かす」発想は通用しません。大事なのは、影響度を持つ評価が集まりやすい状態を作ること。点数の仕組みを理解すると、「やるべきこと」と「やらなくていいこと」が自然と分かれてきます。
なぜ頑張っても点数が上がらない店が多いのか?
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「ちゃんとやっているのに、なぜか点数が上がらない」
これ、食べログについて相談を受ける中で一番多い悩みです。努力が足りないわけでも、お店が悪いわけでもない。それなのに結果が出ない。ここには、いくつか共通した理由があります。
まず一番多いのが、頑張る方向がズレているケースです。
例えば、「とにかく口コミの数を増やそう」と考えて、常連さんや知り合いにお願いする。確かに口コミは増えますが、点数はほとんど動かない。先ほどお伝えした通り、食べログは“誰が書いたか”を重視しているため、数だけを追っても評価には直結しません。
次に多いのが、「点数=お店の実力」だと思い込んでしまうことです。点数が低いと、「うちはまだまだダメなんだ」と落ち込んでしまう。でも実際には、影響度のある口コミが集まっていないだけ、というケースも珍しくありません。実力と点数が必ずしも一致しない。これを知らないまま悩み続けてしまうお店が本当に多いです。
もうひとつの落とし穴が、食べログだけを見すぎていることです。点数を上げたいあまり、食べログの画面とにらめっこしてしまう。でも、点数は食べログの中だけで完結していません。来店前の情報、他媒体での露出、話題性。こうした要素が巡り巡って、影響度のあるユーザーの来店につながります。
さらに、「有料プランに入ったのに変わらない」という声もよく聞きます。これは誤解されがちですが、有料掲載は“露出”を増やすためのものであって、“点数を上げる装置”ではありません。露出は増えたけれど、評価に結びつく体験設計ができていなければ、点数はそのまま。ここで「意味なかった」と感じてしまう方も多いです。
そして最後に、点数を短期で動かそうとしすぎている点も見逃せません。食べログの点数は、短距離走ではなく中長距離です。数週間、数ヶ月で劇的に変わるものではありません。それなのに、すぐ結果を求めてしまうと、「やっても無駄だ」という思考に陥りやすくなります。
ここまでをまとめると、点数が上がらない理由は
・数を追いすぎている
・仕組みを知らずに悩んでいる
・見る場所を間違えている
この3つに集約されます。
逆に言えば、これらを整理するだけで、点数は“上がる方向”に動き出します。次は、実際に点数が伸びているお店が、何を意識しているのか。その現実的な話に進んでいきます。
食べログの点数の目安|3.0・3.5・4.0の意味
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食べログの点数を見ていると、「結局、何点くらいあれば普通なの?」と感じたことはありませんか?3.0だと低い気がするし、4.0以上は別世界。数字だけが独り歩きして、必要以上に不安になってしまう飲食店経営者は少なくありません。
まず前提として知っておきたいのは、食べログの点数は絶対評価ではなく相対評価だということです。全体の中での位置づけによって点数が決まるため、学校のテストのように「みんなが高得点」という世界は存在しません。ここを知らないと、目標設定を誤ってしまいます。
3.0〜|「情報が少ない」または「評価が定まっていない状態」
3.0代の点数は、「悪い店」という意味ではありません。多くの場合、影響度を持つ口コミがまだ十分に集まっていない状態です。開業して間もないお店や、露出が少ないお店によく見られます。実力があっても、評価が可視化されていないだけ、というケースも多いです。
3.5前後|「満足できる店」と判断されるライン
食べログが公式に「良いお店」と示しているのが、この3.5ラインです。全体で見ると、3.5以上のお店は決して多くありません。影響度を持つユーザーから安定して高評価を受けている状態と考えると分かりやすいです。
このラインを超えると、「安心して選べる店」という印象が付きやすくなります。検索結果でも目に留まりやすくなり、来店動機に直結しやすいゾーンです。多くの飲食店にとって、まず目指すべき現実的な目標と言えるでしょう。
4.0以上|「一部の名店クラス」
4.0を超えるお店は、完全に別次元です。料理・サービス・体験の完成度が高いだけでなく、影響度の高いユーザーから継続的に評価されている必要があります。狙って到達できるものではなく、結果として付いてくる点数だと考えた方が健全です。
ここで大切なのは、「最初から4.0を目指さない」ことです。3.0台前半から一気に4.0を狙おうとすると、無理な施策に走りがちになります。現実的には、3.2〜3.5を安定させることが、点数改善の最大の山場です。
点数の数字だけを見て一喜一憂するよりも、「今はどの段階なのか」を正しく理解すること。これができると、焦りが減り、やるべきことがクリアになります。
食べログの点数を現実的に上げる5つの方法
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ここまで読んでいただいて、「仕組みは分かった。でも、じゃあ何をすればいいの?」と思っている方も多いはずです。安心してください。やるべきことは、決して特別なテクニックではありません。点数が上がっている店ほど、やっていることは意外と地味です。
① 口コミを集めようとしない(まずは体験を整える)
最初に言ってしまいますが、「口コミを増やそう」と考えすぎると失敗しやすいです。食べログの点数に効くのは、口コミの数ではなく評価の質。その質は、来店体験そのものから生まれます。
料理はもちろん、入店時の空気感、注文のタイミング、提供スピード、会計時の一言。こうした細かい体験が積み重なって、「この店、ちゃんとしてるな」という印象になります。影響度のあるユーザーほど、ここをシビアに見ています。
② 影響度のあるユーザーに“当たる確率”を上げる
誰に来てもらうかは選べません。ただし、当たる確率を上げる設計はできます。例えば、写真映えする一皿がある、コンセプトが一言で伝わる、初見でも入りやすい。こうした要素は、食べ歩き慣れたユーザーのアンテナに引っかかりやすいです。
「特定の人に書いてもらう」ではなく、「書きたくなる人が来やすい状態を作る」。この発想に切り替えるだけで、方向性は大きく変わります。
③ Google口コミと役割を分けて考える
食べログだけを見て点数を上げようとすると、どうしても視野が狭くなります。実際に点数が伸びている店ほど、Google口コミと役割分担しています。
Googleは量とスピード、食べログは質と影響度。Googleでお店の存在を知り、食べログで評価を確認する。この流れを意識すると、点数に影響する来店が増えやすくなります。食べログ単体で完結させようとしないことが、結果的に点数アップにつながります。
④ 情報のズレを徹底的に無くす
意外と見落とされがちですが、メニュー内容、価格、営業時間、写真。この情報にズレがあると、評価は一気に下がります。「思っていたのと違った」という体験は、影響度の高いユーザーほど厳しく反映します。
逆に言えば、期待値を正しくコントロールできている店は、点数が安定しやすいです。盛りすぎない、誤魔化さない。この姿勢が、結果的に高評価を呼びます。
⑤ 短期で追わず、積み上げで考える
食べログの点数は、今日やった施策が明日反映されるものではありません。一定の期間をかけて、評価が積み重なった結果として動きます。ここを理解していないと、「やっても変わらない」と感じてしまいます。
現実的な目線で言えば、3ヶ月〜半年単位で変化を見るのが健全です。短期で動かそうとするほど、無理な施策に走りがちになります。正しい方向で積み上げていれば、点数は後からついてくる。これが実情です。
それでも早く上げたい場合の選択肢(注意点あり)
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ここまで読むと、「地道なのは分かった。でも、正直できれば早く点数を上げたい…」と思う方もいるはずです。忙しい中で経営していれば、その気持ちはごく自然だと思います。
結論から言うと、“早める方法”はあります。ただし、魔法ではありません。
ここを勘違いすると、時間もお金も無駄にしてしまいます。
まず一つ目は、露出を増やすことです。テレビやWEBメディア、地域メディアなどで取り上げられると、食べ歩きに慣れたユーザーの目に留まる確率は確実に上がります。影響度のあるユーザーは、常に新しい情報を追っています。話題性は、来店のきっかけとして強力です。
次に考えられるのが、インフルエンサーの活用です。ただし、ここは注意が必要です。フォロワー数が多いからといって、食べログの点数に必ず影響するわけではありません。重要なのは、「食べログ上で影響度を持つかどうか」。SNSで有名でも、点数に反映されないケースは普通にあります。
また、有名レビュアーに来てもらえば一気に上がる、という期待も危険です。仮に高評価が付いたとしても、その評価が後から無効化されることもありますし、過剰な接待や不自然な動きはリスクになります。短期的な上振れを狙うほど、後から反動が来やすいです。
もうひとつよくあるのが、「有料プランに入れば早いのでは?」という考え方です。確かに露出は増えますが、点数そのものが上がる仕組みではありません。来店数が増えても、体験設計が整っていなければ評価にはつながらない。この点を理解せずに導入すると、期待外れになりがちです。
結局のところ、早く上げるためにできることは、「影響度のあるユーザーに出会う確率を少しだけ高める」ことに尽きます。確率を上げることはできても、結果をコントロールすることはできない。この前提を忘れないことが重要です。
焦って近道を探すより、正攻法に少しだけブーストをかける。このくらいの感覚で向き合う方が、結果的に安全で、長く評価を積み上げることができます。
まとめ|食べログの点数は「設計」で決まる
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ここまでお伝えしてきた通り、食べログの点数は
「裏ワザ」や「不正」で動かせるものではありません。
自作自演、業者、課金頼み。こうした近道は、ほぼ意味がないのが現実です。
一方で、何もできないわけでもありません。
点数が伸びているお店には共通点があります。それは、点数を直接いじろうとしていないという点です。
・誰に、どんな期待値で来店してもらうのか
・どんな体験が記憶に残るのか
・口コミが自然に生まれる流れになっているか
こうした要素を“設計”できているお店ほど、結果として影響度のある評価が積み重なり、点数も安定して伸びていきます。
逆に言えば、
「とにかく口コミを増やす」
「早く点数を上げたい」
という発想のままでは、遠回りになりやすいです。
点数はゴールではなく、日々の運営の結果として付いてくる指標。
この考え方に切り替えられるかどうかが、分かれ道になります。
それでも「何から手を付ければいいかわからない」方へ
ここまで読んで、
「考え方は分かったけど、自分の店は今どの状態なんだろう?」
「点数が伸びない原因が、どこにあるのか整理できていない」
そう感じた方も多いのではないでしょうか。
そんな方向けに、飲食店向け口コミ・評価診断ツール『ログプラス』を用意しています。
ログプラスでは、
・口コミの集まり方
・評価が伸びにくい原因
・食べログとGoogleの使い分け
などを、感覚ではなく構造として整理できます。
無理な施策を提案するものではありません。
「今の状態を正しく知る」ためのツールです。
点数に振り回される前に、一度立ち止まって整理してみる。
それだけで、やるべきことが驚くほどクリアになるケースも少なくありません。
食べログの点数を“追いかける側”から、
点数が自然に付いてくる側へ。
その第一歩として、ログプラスを活用してみてください。


